【少年野球】バッティング指導 「ヒッチ」について
ヒッチとは?
今回は、バッティングのヒッチをテーマにしたいと思います。
そもそも、「ヒッチ」とはどういう動作なんでしょうか?
確認しましょう。
「ヒッチ」とは「ひっかける」「引く」「動かす」という英語の「hitch」からきています。
バッティングでいうと、グリップを下に引く、大きくいうと上下させる動作を「ヒッチ」という場合が多いですね。
最近まで、「ヒッチ」はバッティングにおいて ”取り除くべき余分な動作” として指導されてきました。
しかし、最近になって(昔も肯定派はいた)ヒッチもOKという指導者も増えてきています。
昔の選手はヒッチしなかったのか?
昔は余分な動作で、今は必要な動作になったの?
これは、映像資料を手軽に検証できるようになったことが大きいと思います。
そして、それをYouTubeなどでいろんな選手の動作をスローで見たり出来てしまうと、わかってしまうんですね。
「プロの選手は、ヒッチしてるやん!」と
そうです、ヒッチしてるんです。
現代のバッターのスイングが変わったのか?
というと、そうでもないんですね。
100年前の強打者ベーブルースも、思いっきりヒッチしています(笑)
日本の選手ではどうでしょう?
世界のホームラン王、王さん、長嶋さんもヒッチがありますね。
王さんは肩口からベルト付近までヒッチします。
では、なぜ「ヒッチはダメ」という指導が多かったのでしょうか?
感覚の違い⁈
なぜ、昔から「ヒッチ」を採用していたのにも関わらず、指導されなかったのか?
この疑問の答えは、想像になってしまいますが、聞いてください。
きっと昔の選手は、ヒッチしている自覚がなかった。
そう思います。
もしかしたら、企業秘密にしていたのかも(笑)
映像を見れば明らかに「ヒッチ」している。
なのに指導者は「ヒッチ」しよう!とは言わなかった。
この状況を作った原因は、感覚の差ではないかと思います。
実際、王さんは日本刀を振り下ろす練習を畳みが破れるほどしていたし、当時のインタビューでも、ヒッチしてから振り出すなんてコメントは残っていない。
だとすると、選手は自覚のないまま、ヒッチをしていたと考えるのが妥当かと。
自覚がないので、人に「ヒッチ」は必要なんて言うわけないですよね。
それが、指導現場に広がり、当時の映像はヒッチのない素振りの写真だけなので疑いもしないと思います。
自分のイメージと実際の動きには、ギャップ(差)がある。
このことを知るいい例ではないでしょうか。
まとめ
「ヒッチ」はあり!
むしろあった方が、スイングはスムーズに出来ると思います。
少年野球のヒッチOKです。
無理やり入れる必要はありませんが、元々ヒッチしている選手から取り除く必要はありません。
スムーズにバットがでるのであれば、それはスイングに必要な予備動作なのです。
今回のテーマは、バッティングのヒッチについてでした。
この記事を書いた人長田真樹
2011年~2021年、京都学園大学・京都先端科学大学硬式野球部コーチを歴任、リーグ優勝春秋通算10回・全日本大学選手権大会6回出場・明治神宮大会1回出場。
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